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「実質ゼロ」が第4の革命? そんなバカげた革命に対してシステムチェンジをIRRINTZINA!(叫べ!)

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久々の更新。

日経新聞は元旦1月1日から13日まで連続10回の一面特集記事「第4の革命 カーボンゼロ」を連載してきました(2日は休刊、8日・10日は休載)。タイトルだけをざっと上げると

第4の革命 カーボンゼロ
1月1日(1)脱炭素の主役 世界競う 日米欧中 動く8500兆円
1月3日(2)「蓄電所」になるNTT 企業価値決するGX
1月4日(3)カーテンで発電する日 「緑のエネ」新秩序の礎
1月5日(4)水素開発、EU60兆円 次世代制す「究極の資源」
1月6日(5)進化の道変えた原発 小型炉に浮かぶ「現実解」
1月7日(6)巨大年金動かした25歳 通貨の番人、環境も監視
1月9日(7)ステラ超える戦い 一からつくる移動網
1月11日(8)走るコペンハーゲン 生活再設計 都市に迫る
1月12日(9)生命線の蓄電池 「リチウムの次」先陣争い
1月13日(10)240兆円眠らせない 賢い財政 成長を左右

年末のレイバーフェスタで「パリ協定」が締結された2015年のCOP21に対する社会運動のたたかいを描いた秀作『IRRINTZINA』(邦題:雄叫び)をみて、改めて感動したばかりだったので、この日経新聞の連載も怒りを以て読むことができた。

この『IRRINTZINA』(邦題:雄叫び)はエコ社会主義者必見。2015年のパリCOP21に対するダイレクトアクションの記録映像。冒頭はバスク地域の自治運動の呼びかけで、COP21での妥協的協定を許さないキャンペーンで、自転車で地域運動をつないでパリに到着する。中盤は気候対策はいいが資金はどうするとごねる世論に向けて「大銀行がタックスヘイブンに隠してるカネがあるじゃないか」とアクションを起こすattacやFOEの活動家たちの話。パリのテロ事件が起こるがそれをはねのけて大衆的アクションが取り組まれる。最後はCOP21閉会後に開催された「気候変動対策」をかかげる石油資本の国際会議に対するダイレクトアクション。この映画で描かれているような地域的、世界的な大衆的動員があったからこそ、いまのグレタさんのたたかいがあることがよくわかる。日本ではあまりそれが語られていない。レイバーフェスタのあともあまり語られていない。なぜだ。

とにかく必見です。これを観ずしてシステムチェンジやエコ社会主義を語るな、というくらい。てか、見てないと恥ずかしい。もちろんエコ社会主義、という言葉や理論の話しは一言も出てきませんが。

さて話を日経新聞の特集に戻しますが、スガーリンの「(日本企業の現預金)240兆円を全部(気候関連に)使わせようと思ってんだ」という発言が掲載されている最終回で連載が終わった翌日の1月14日の朝刊では、2050年にCO2排出を実質ゼロにすることを掲げたスガーリンが、18日に開かれる予定の国会での施政方針演説の原案(要旨)に関して、「脱炭素投資増資へ市場改革 首相 施政方針演説で表明へ」という記事が一面にやや小さく掲載されています(コロナ緊急事態の7府県発令がトップ記事になったので)。

こんな感じ。

「施政方針演説で、脱炭素に取り組む企業に投資が集まる金融市場改革をすると表明する。『民間企業に眠る240兆円の現預金、3千兆円ともいわれる海外の環境投資を呼び込む。そのための金融市場の枠組みもつくる』と述べる。」

「演説の原案によると『成長につながるカーボンプライシングにも取り組んでいく』とも話す方針だ。経済産業省や環境省は温暖化ガスの排出量に応じて課税する炭素税や、二酸化炭素(CO2)の排出量の過不足を売買する排出枠取引を検討している。」

「原案によると『グリーン成長戦略で50年に年額190兆円の経済効果』と唱える。11月の第26回国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP26)までに30年の排出量の『意欲的な目標』を打ち出すと掲げる。」

ほとんど期待はできないですが、アメリカ民主党のバイデン新政権が「グリーンリカバリー」を掲げるなかで、民主党のアレクサンドリア・オカシオ・コルテスやサンダース、そして『地球は燃えている』のナオミ・クラインなどが掲げる戦闘的な「グリーン・ニューディール」が日本の社会運動の中でもやっと肯定的にとらえられるような雰囲気がではじめています。

そのなかで、スガーリンの「カーボンプライシング」という「脱炭素」を騙(かた)った新たな資本主義のビジネスモデルが、なにか本当に気候危機に真剣に対処しようとするものであるかのように受け取られないよう、厳しい政権批判を伴った「システムチェンジ」の要求を打ち出す必要があります。

その前提として、まずこれまでの日本の気候変動政策や自然エネルギー政策がどうだったのかを知っておかないといけません。ぜんぜん勉強不足です。

液化天然ガス資源の需要増で日本では厳冬下の電力不足に陥りつつあるという、かんぜんに日本の自然エネルギー政策の失敗(既存巨大電力会社の既得権防衛)に資本主義的市場経済の失敗がかさなった電力不足にもかかわらず、まるで原発が止まっていて火力に頼らないといけないからという雰囲気がありそうですが、いっぽうで日経では、日本の自然エネルギー政策の失敗についても既存の巨大電力会社の既得権を守り過ぎたというような報道もされています。それは規制緩和によって資本にとっての新たな既得権を目指す方向のような気がしてて、注意が必要です。

排出量取引については東京都や一部の自治体で実施されており、それがどうだったのかも、システムチェンジの立場から検証が必要だと思います。

「カーボンプライシング」とは炭素排出量に価格をつけることで、排出枠取引だけでなく、炭素税もそのひとつらしい。ただどちらも「罰金」的な意味合いではないが、まだ炭素税の方がマシかも。排出枠取引は巨大なビジネスチャンス。なんでもかんでも金融市場を利用すればうまくいく、という金融資本主義の末期的な依存症といえる。

とまれ、まずは日経新聞の「第4の革命 カーボンゼロ」の連載記事を読むくらいのことはやっておきたい。さすが日経、データも豊富だし資本の意図もはっきりと描いてくれているし。

メガバンクや投資銀行の投資を火力発電から撤退せよ、というダイベストメントについては、6回目の連載で語られていますが、社会運動の視点があまりないような・・・。これもダイベストメント側からの批判や意見などあると思います。探してみよう。

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