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香港:Webセミナー「抗極權,砍頭也不回頭」(全体主義に抵抗し、首を取られても、それを差し出しはしない)その1

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6月6日、民主派の労働組合連合の香港職工会聯盟HKCTUがWebセミナーを開催しました。映像記録はこちらからで見られます。広東語ですが。8年前の2012年6月6日に入院の病室で首つってなくった状態で発見された労働運動活動家の李旺陽さんを祈念して開かれたイベントです。こんな内容でした。

・李旺陽先生を追悼する
・中国民主化運動における労働運動の役割:區龍宇(『台頭する中国』著者)
・香港社会と経済に浸透する中国の全体主義:鄒幸彤(香港市民愛国民主支援連合会副代表)
・立ち上がる香港の新しい労働組合惟——施安娜(ドラゴン航空客室乗務員労働組合)、小薇(建築労働組合)、Alex(ホテル労働組合)

ウェブでのライブ中継とあわせて、スピーチがリアルタイムでテキスト化されていました。広東語はわかりませんが文字化すると読めるので、冒頭部分を訳しました。講演などもそのうち訳したいと思います。

「抗極權,砍頭也不回頭」(全体主義に抵抗し、首を取られても、それを差し出しはしない)webセミナー
主催:香港職工会聯盟HKCTU

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司会:林祖明(職工盟)

みなさんこんばんは。今日の放送をごらんのみなさんこんにちは。今日、職工盟は李旺陽さんを追悼するイベントを開催しました。今日は6月6日、李旺陽さんが亡くなって8年が経ちました。この8年でわたしたちが見てきたのは、中国と香港をとりまく環境の急激な悪化です。それは政治、労働者の権利、市民社会などさまざまな領域におよんでいます。国歌法が議会で採択され(6月4日)、状況はますます厳しくなっています。今日のイベントは二つのパートに分かれます。

最初は講演です。『強国危機』(邦訳『台頭する中国』)の著者、區龍宇さんから中国民主化運動における労働組合と労働運動の役割についてお話ししていただきます。続いて、香港市民愛国民主支援連合会の副代表、鄒幸彤さんから中国の全体主義がどれほど香港社会と経済に浸透しているのかについて伺います。

二つ目の部分は、労働組合のパネルディスカッションです。去年の逃亡犯条例反対運動のなかで香港人は労働組合の重要性を発見しました。三罷(労働者、商店主、学生のストライキ=ゼネスト)が何度も呼びかけられ、政府に我々の声を聴くよう迫りました。それにともない労働組合も多数組織化されました。今日はたくさんの組合指導者も参加していますので、中国からの圧力に対して労働運動はいかに取り組むべきかを議論したいと思います。

今日の活動ですが「全体主義に抵抗し、首を取られても、それを差し出しはしない」(抗極權,砍頭也不回頭)という李旺陽さんの言葉をタイトルにつけました。李さんへの追悼文には20以上の労働組合、団体、議員らが署名していますので紹介します。

【追悼】いまだ実現していないあなたの志は、私たちが街頭で実現します(你的未竟之志  我們街頭實現)

旺陽同志へ

8年が経ちました。あなたが去ってから丸々8年が経ちましたが、あなたの生前の意志と精神はいぜん私たちの心の奥底に刻まれています。2012年6月6日はあなたが私たちのもとから去った日ですが、2020年の今日、私たちはあなたが途上にあった道を歩み続け、あなたが語った言葉「首を取られても、それを差し出しはしない」をしっかりと引き継いで実現することを誓います。

2011年5月5日、あなたは22年のあいだ幽閉された小監獄から、大監獄へと戻ってきました[娑婆(しゃば)は中国政府が監視する監獄という意味]。香港人が最初にニュースであなたのことを知ったのは、民主主義を実現するために痛めつけられ半身傷だらけになり、視覚と聴覚が機能しなくなった闘士、まさにあなたの親友の尹正安がおっしゃったように、あなたは「専制体制の残酷な政治的迫害を示す生きた標本」として私たちに紹介されたのでした。あなたは「釈放」され大監獄に戻ったのちも闘争を堅持し、恫喝されても沈黙もせず、外の世界に向けて中国民主化を実現するという毅然とした志を示してくれました。しかし、それによって独裁者によるさらなる非道な弾圧がふりかかり、あなたの生命を奪ってしまいました。

あなたが民主化運動と労働運動に一生を捧げたことを、私たちは忘れません。1983年に労働者の独立組織を発起し、「邵陽市工人互助會」を設立しました。そして89年には民主化運動に呼応して「邵陽市工人自治聯合會」を結成し、労働者の力を民主化運動支援に注ぎ、ともに政治改革を実現するとともに、労働者の自治と結社の自由の権利を実現しようとしました。

労働者の自治連合という意志はいまだ実現していません。31年後の今日、中国では依然として、結社、ストライキ、団体交渉の権利を自由に行使するといった労働三権が剥奪されたままです。労働者が権利を守る行動は「多衆集合社会秩序騒乱」だと中傷され、労働者のために立ち上がった満腔熱血の学生たちは、騙されて利用されたと自白させられ、労働者の権利擁護を支援した人は国家転覆だと規定されています。2019年1月だけでも、8人の労働運動活動家が逮捕されました。ただ単に、法的に保障されている労働者の権利を実現することを手助けしただけで、一年以上も拘束されています。あなたと同じように、釈放されたとしても、自由を得ることはできないでしょう。

去年の今日も、私たちは一堂に会し、あなたとあなたの仲間たちが歩んできた労働運動の歴史を振り返りました。それは香港の巨大な変化の前夜のことで、参加者からは期せずしてみんなで立ち上がるべきだとの声が上がりました。それ以降の事態は、すべての人々の想像をはるかに上回りました。暴政の破壊を経験したこの一年のあいだ、香港共産党政権は200万人+1人の訴えを無視し、市民的不服従に対する警察の暴力を容認し、暴力と白色テロ、監禁などの手段を用いて私たちの抵抗の意志を挫こうとしました。しかし全体主義に抵抗する香港人は犠牲を厭わずに街頭に陣取り、市民権を防衛し続けました。89年民主化運動の弾圧から30年後、さまざまな職種者産業を横断するストライキと労働組合の組織化という反撃が再現されたのです。しかし全体主義の抑圧の歩みは迫りつつあり、香港の高度の自治へのさらなる侵食を目論んでいます。国家安全法という大刃がわたしたちの頭上に置かれており、私たちの自由を断ち切ろうと準備されています。しかしわたしたちは恐れはしません。

李旺陽さん、あなたの歩んだ道を引き続き歩み続ける人々がいること、そして専制政権による弾圧が続こうとも、斃れたあなたの遺志を継いで民主主義、権利、自由の道を進み続ける人がいるということを見ていてください。あなたはさきに私たちのもとから去ってしまいましたが、過去一年の間に、,梁凌杰、鄔幸欣、盧曉欣、周梓樂そして名も知れぬ百余名の仲間がわたしたちのもとからいなくなってしまいました。いつ専制政権が投降するのかはわかりません。しかし暴政は必ず滅びます。全体主義に抵抗し、暴政を打倒するというあなたの志をわたしたちも共有し、ともに「首を取られても、それを差し出しはしない」を誓います。

呼びかけ団体:香港職工會聯盟
賛同署名
(団体)
 香港眾志
 民主黨
 香港基督徒社關團契
 全球化監察
 勞工教育及服務網絡
 勞動力
 亞洲專訊資料研究中心
 呂文光議員辦事處
 黎銘澤西貢區議員辦事處
 何偉航議員辦公室
 西貢區議會秦海城議員辦事處
 郭志聰議員辦事處
 王卓雅議員辦事處
 尹兆堅議員辦事處
 劉志雄議員辦事處
 香港工運史研究小組
(労働組合)
 香港會計專業人員協會
 醫院管理局職工總會
 香港地產代理權益總工會
 香港白領(行政及文職)同行工會


司会:林祖明(職工盟)

2019年は中国の労働者の権利にとって象徴的な一年でした。その年の1月には、活動家が何人か刑事拘留されました。容疑はそれぞれ違うのですが、つまりは労働者の合法的な権利のために組織化を行ったということです。それが弾圧されたのです。

2019年1月8日には湖南省の塵肺労働者を支援した「新生代」編集部の楊鄭君が逮捕されました。1月20日には深圳で労働者の集団的行動に協力した複数の労働運動活動家が逮捕されました。3月20日には「新生代」の別の編集員2名が逮捕されました。8月、香港で逃亡犯条例反対の運動が盛り上がって最中ですが、2015年に禁固刑の判決を受けた労働運動の活動家、孟晗が香港デモについての情報を拡散したということで一か月間拘束されました。12月には清掃労働者の問題に関心を寄せてきた陳偉祥と2名のボランティアが拘束され、半年間拘留されました。

これだけをみても、労働運動の活動家に対する弾圧はますます激しくなっています。では區龍宇さんに中国民主化運動における労働運動の役割をお話しいただきます。ウェブでも質問を受け付けています。講演のあとに応えていただく時間を取ります。

(つづく)

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写真は李旺陽さん死去4周年の抗議デモ
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