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6・12香港の自由と民主主義を守る緊急行動(九段下)のアクションでの発言&発言したかったこと

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【前半は発言内容を記憶に沿って書き起こしたもの。後半はその後に「これも話しとけばよかったなぁ」と思ったことです。】

この20年ほど、香港の民主化運動に関心を持ち、中国の草の根の労働運動の情報を日本に紹介してきました。その立場からすると、香港で問題になっている逃亡犯(実施には容疑者で)を中国に送還できる法律の改正は、大きな問題だと思います。

さきほどの方の発言にもありましたように、30年前には中国民主化運動を弾圧した天安門事件がありました。そのさい、学生とともに労働者も民主化運動に参加し、その後、たいへんな弾圧を受けました。しかし香港の民主派をつうじて香港に亡命できた労働運動活動家もいて、いまでも香港で中国国内の労働運動の民主化のために活動しています。

もし法律が改悪されてしまったら、このような人たちは中国国内の法律によって容疑者とされ、香港から中国へ送還されてしまうかもしれません。

今日わたしが持ってきたプラカードは「誓必帰来WE’ll BE BACK」(必ず戻ってくる)という、街頭を占拠した雨傘運動が排除される時に掲げられたスローガンです。そして今回、香港の人びとはこの誓いを実現しました。たいへん素晴らしいことです。しかし今回は雨傘運動のときのように79日間も猶予を与えてくれないかもしれません。香港政府や中国政府は前回の運動から教訓を得ているからです。厳しい事態が予想されるかもしれませんが、だからこそ今日のような取り組みは大変重要で、また今後もますます重要になると思います。

このような強権的な法律改悪は、中国や香港だけでなく、日本にも悪影響を及ぼします。そうならないためにも、香港の問題は香港人だけでなく、日本人も関心を持つ、中国の問題も同じです。また日本でもどんどん状況が悪くなっていますが、アジアの人たちとつながりいっしょに世界をよくしていくことが必要だと思います。

【以下、言えばよかったなぁ~と思ったこと】

今回の条例改正は、本来は香港議会で審議可能な容疑者引き渡しを、中国政府の息のかかった行政長官の判断だけで引き渡しが可能になるという、権力の集中を意味します。それは自民党政権の改憲草案にある緊急事態条項と同じ、権限を議会から首相に集中させるという思想と根っこは同じです。

また草の根労働運動の立場からいえば、今回の問題は30年前の天安門事件を記憶するだけにとどまりません。いま中国で起きていること、香港で起きようとしていることが、じつは日本の私たちにも無関係ではないのです。

米中貿易戦争が問題になっていることはみなさんもご存じだと思いますが、じつは名の知れた日本のほとんどの企業が中国に進出して、そこで労働者を安く雇い、たくさんのモノをつくって、日本やアメリカに輸出しています。

しかし労働者が賃上げや労災問題で声をあげようとしたら、反抗的だということで、ひどい時には解雇されてしまいます。そのような労働者を支援する現地の労働NGOや活動家は、香港の民主的労働運動とつながりがあり、香港から支援を受けたりしてきました。ちょっとまえにユニクロの中国の工場の労働問題がクローズアップされましたが、あれも香港の労働NGOが中国国内のアクティヴィストらと協力して調査したものでした。

いまでもたくさんの日系企業でも労働争議が起きていますが、たとえば、昨年中国で大きな問題になった、ある日系企業で労働者の待遇改善を訴えた若いアクティヴィストが解雇されました。そして彼女をはじめたくさんの大学生が、別の会社で労働組合結成を訴えた労働者を支援したのですが、それが「国家転覆扇動罪」だということで逮捕されたり拘束されたりしました。これまでに50人以上もの労働運動アクティヴィストや学生たちが逮捕されたり行方不明になっています。

そして香港の社会学者やNGOなどがそれを背後で操っていた、という中国政府お得意の詭弁で、弾圧を擁護しています(今回の香港の騒動も同じように「外国の内政干渉」と言っています)。もし香港の容疑者引き渡し条例が改悪された場合、このような香港のアクティビストらも容疑者として中国へ送還される可能性はゼロではありません。なにせ「国家転覆扇動」という大罪なのですから。

中国の労働者は、40年の改革開放からずっと低賃金や不安定な労働に従事してきました。しかし声を上げようとすれば、簡単に解雇され、それに抗議すると「国家転覆扇動罪」や「社会騒乱罪」など、でっち上げの容疑で逮捕されてしまうのです。そして中国の公式の労働組合はこのような問題にはほとんど正面から向き合えません。

本来は、日本企業を解雇された中国人労働者を、日本の私たちがストレートに支援できればいいのですが、それはできないので、香港の民主的労働運動やNGOなどを通して支援や情報を得てきたのですが、法律の改正はそのような活動にも大きな支障がでる可能性があります。

中国で労働者の人権が抑圧される状況は、まわりまわって日本の労働者の待遇や人権が抑圧されることにもつながります。自由や民主主義や労働者の人権を抑圧する「底辺に向けた競争」ではなく、政治と経済のと社会の民主化を、国境を越えて支援し合うことが必要です。

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