9月16日にattac首都圏の会員MLに投稿したものです。
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[attac_ml:5480] Re:Re:Re:Re:Re: 安倍政権の存立危機事態をつくりだそう
2015/9/16, Wed
こんにちは。稲垣です。
昨日の夜、国会正門前の抗議行動に参加しました。
法案採決が迫る中、国会で開かれた中央公聴会を受けての抗議集会。前日１４日ほどの集まりはありませんでしたが、それでも多くの参加者があり、怒りの熱気に包まれていました。
日中から参加されていたSさんによると、隣に座った茨城県常総市の農家の方も、いてもたってもいられずに参加した、とおっしゃっていたとか。鬼怒川決壊で被災したところですね。
１８：３０からの総がかり行動の抗議集会では、民主党、共産党、社民党の議員の発言（この期に及んで「違憲の疑いがある」、「あすの公聴会の意見を踏まえて徹底審議すべきだ」などと？？？なことを言っていましたが）、幾つかの分野からの発言、そして主催団体からの発言などが続きました。
抗議の戦術内容への違和感もあるのですが、それよりも大切な理論的な内容に違和感がいまも付きまとっています。
総がかり行動の集会は１９：３０で一旦終わって、そのあとはSEALDsの皆さんが集会を引き継ぎ、元気なコールを続けていました。こちらの集会では「No Pasaran」（やつら［ファシスト］を通すな）というスペイン内戦のときのスローガンが叫ばれたりします。カッコいいのですけど、違和感。
総がかり行動のなかでも、「国民の多数が反対しているのに強行採決する。これは独裁だ」とか、「このままでは戦争とファシズムの時代に逆戻りする」とか、「ぜったいにファシズムを許さない」とか、「やつらを通すな！」とかの発言が目立ちました。
その反面、いつもトホホと思うような「アメリカの言いなり」とか「アメリカの戦争に加担する」とかいう対米従属を強調するようなアホな発言はあんまり聞こえてこなかった気がします。
アメリカの戦争？ 日本軍が参加する戦争は日本の戦争でしょう？
安倍はファシスト？じゃあ安倍政権はファシズム政権？
じゃあアメリカはファシスト政権と一緒に戦争する？
もし仮にファシスト政権であれば、大人しく歩道（しかも半分だけ）に押し込められて「反対」を叫んでいるだけではダメでしょう。もし仮にファシスト政権であれば、中国からの文武両方にわたる攻撃は歓迎すべきでしょう。
なんだか論理も全く矛盾しているし、そんなことでは安倍後の政治闘争の路線も混乱するだけだと思いました。
若い人たちが「No Pasaran」を叫び、ファシズムを意識することと、ベテランの活動家が言うことがなくなって（追い詰められて）「安倍はファシスト」と叫んでしまう意味合いは、まったく違うなぁ、と思った次第です。
世界革命の一環であったスペイン内戦に際して、世界中で叫ばれた「No Pasaran」の意義はいうまでもなく素晴らしく、平和と民主主義を求める世界中の青年、労働者、農民を鼓舞しました。しかしそれを指導した反ファシズム人民戦線の指導部は、それら青年の希望を裏切り、スペイン内戦を敗北に導きました。
スペイン内戦に駆け付けた世界中の青年たちを描いたケン・ローチの『大地と自由』（１９９５年）ではそれが中心に描かれています。
『大地と自由』のラストシーンは、イギリスの社会主義者、ウィリアム・モリスの詩「THE DAY IS COMING.」の一節で幕を閉じます。
「誰も敗者とならぬ戦いに参加しよう。たとえ死が訪れても、その行いは永遠なり」
◎THE DAY IS COMING.（英語）
https://www.marxists.org/archive/morris/works/1891/bytheway/poems/poem30.htm
（参考）ウィリアム・モリスの目指した社会
http://www.geocities.jp/nfnowhere/translationlist.html
この詩を朗読した主人公の孫娘キムは、主人公とともに内戦を闘った仲間の遺品である赤いスカーフを右手に持ち、そのこぶしを力強く掲げます。その姿の後ろには同じくこぶしをかかげるスペイン内戦を生き延びた白髪交じりの主人公の仲間たちの姿があります。
◎大地と自由ラストシーン
https://www.youtube.com/watch?v=0gUtkOCMJHw&list=PL96570C61F175314A&index=11
（スタートから5：00くらいのところから観れば分かると思います）
ベテラン活動家と新しい世代のすばらしい連帯の姿が描かれています。
◎大地と自由（全編：英語）
https://www.youtube.com/watch?v=vIsZJbg8N0s&list=PL96570C61F175314A
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