ギリシャ(その2):交渉決裂のツケは国際金融マフィアが支払え

6月29日にattac首都圏会員MLに流したメールです。

ちなみに今日(6月30日)の日経新聞の社説もひどい。

◎ギリシャを破綻国家にせぬ道を模索せよ
http://www.nikkei.com/article/DGXKZO88686180Q5A630C1EA1000/

日経新聞や世界中の金融マフィアは、金融カジノのもうけがあぶくと消えないように
「破たんしないようになんとかしろ」と右往左往しているようです。
今回の危機はギリシャの人々のせいじゃない、みんなコイツらのせい。

マルクスの「1850年3月の中央委員会の呼びかけ」を思い出しました。

「民主主義者が国債の整理を要求したら、労働者は国家の破産を要求する。このように、労働者の要求はどこでも民主主義者の譲歩と方策の程度に応じてさだめられなければならないのである。」

がんばれギリシャ!

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[attac_ml:5268] ギリシャ(その2):交渉決裂のツケは国際金融マフィアが支払え
2015/6/29, Mon 10:29

実は、「その2」では、ビッグイッシューの最新号(THE BIG ISSUE JAPAN265号、羊のショーンが表紙)に掲載されている浜矩子さんのコラム、ストリート・エコノミックスを紹介しようと思っていました。

タイトルは「明日は我が身 ギリシャ化する日本」。

2010年暮れのギリシャ危機の当初は、むりむりユーロ圏に入った問題については正しく指摘していたのですが、それでもギリシャを「アリとキリギリス」のキリギリスに例え、貸した側の問題(儲かると思って貸した)についてはほとんど言及がなかったような感じがあった浜さんですが、ビッグイッシューの最新号のコラムでは、これだけ国家財政の赤字を積み上げさせておいて、最後にはツケはぜんぶ国民に押し付ける国際金融の問題をちゃんと書いています。

いま手元にないので、抜粋紹介はできませんが、ビッグイシューはいろいろな街中で販売していますので、ぜひ購入して読んでみてください。

http://www.bigissue.jp/latest/index.html


で、今日の東京新聞と日経新聞の朝刊、ひどいですねー。

東京新聞は、社説が「ギリシャ危機悲劇はだれも望まない」と「長官選改革否決香港の民主は死なず」のふたつ。後者の方は一見すると民主派がんばれの内容なのですが、本当の問題点がわかってない。けどそれはまた別の機会に。

ギリシャ危機 悲劇はだれも望まない
http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2015062902000130.html

長官選改革否決 香港の民主は死なず
http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2015062902000129.html


で、ギリシャの社説。こんなことを言ってます。

「土壇場での「奇策」に驚きと落胆を禁じ得ない。ギリシャ側が債権団の要求について国民投票で賛否を問うから現行支援策を一カ月延長してくれと求めたことだ。今月三十日の支援期限を目前にした突然の要請は、あっさりと債権団側に拒否されて、交渉は暗礁に乗り上げた。」

ひどい内容です。沖縄の辺野古基地問題では、あれだけ沖縄の民意をほめておきながら(えらい!)、ギリシャのケースではギリシャの民意よりも国際金融団の金貸しの論理のほうが絶対だといわんばかりの考え方です。

ギリシャ国民は、緊縮財政反対という民意で現在の政権を選択したのだから、国際金融マフィアはそれに譲歩せよ、くらい言うのがジャーナリズムの骨頂なのでは?

東京新聞は郵政民営化のときも賛成してたので、こまったものです。

社説の最後でも「現在は債権者がEUなど公的部門に置き換わっているため、デフォルトが起きても影響は限定的との見方もある。」と書いているのですから、じつはEU各国の胸先三寸で何とでもなるはずなのです。事実、仏政府は支払い延期には反対しなかった。

つまり、今回の「決裂」は、いうことを聞かなかったギリシャに対する「見せしめ的懲罰」という感じが強いのです。金貸しの儲けよりもギリシャの人々の生活の方が大切でしょう。東京新聞はそう書くべきでした。

それに比べてはっきりしているのは日経新聞ですね。今日の長官は一面トップはもちろんギリシャ。
3面にはデフォルトでどのような影響が出るか。そして7面ではその責任はすべてチプラス政権にある、という感情むき出しの記事。

とくに3面の影響を論じた記事では、ギリシャ国民の生活にどのような影響が出るのかという視点は全くゼロ。ぜんぶ為替、株価にどのような影響があるのかだけです。笑っちゃいます。

3面の解説コラムは「資本規制」。資金流出を防ぐために実施される可能性のある資本規制についての紹介。これまでの各国ケースが出てて勉強になります。1998年マレーシア、2001年アルゼンチン、06年タイ、08年アイスランド、09年ブラジル、13年キプロスのケースが紹介されています。ほとんど全部が自由化された国際マネーでひどい経済危機を被ったことに対する対応。なんだ、みんな国際金融が悪いんじゃない。

で、今回のギリシャの場合は、交渉決裂に伴い、ギリシャ政府への支援は停止するが、ギリシャの銀行には支援を続けるECBがギリシャの銀行に対して資金流出で破たんするのを避けるために休みなさいという資本規制を強く要請したもの。

3面に掲載されているこのQ&Aも参考になる。
http://www.nikkei.com/article/DGXLASGM28H5Z_Y5A620C1NN1000/

で、いちばんおもしろかったのは、感情むき出しの7面の記事。佐野彰洋さんという記者がアテネから配信しています。感情的な結論が笑える。

「反緊縮を掲げて政権の座に就いたはずのチプラス氏は、国民の民意を背にしながら自らは政治決断に踏み切れず、最後はユーロ圏にとどまるか否かの重大な決断を改めて国民に丸投げした。自ら選んだ政権が、ギリギリまで妥協案の提出を遅らせた自滅的な交渉手法のツケを、国民は支払わされようとしている。」

国民投票で問われているのは、EUの財政改革案(消費税引き上げと年金支給年齢引き上げ前倒し)に賛成するかどうかで、ユーロに残るかどうかを問うものではないはず。「こんなわがまま野郎はユーロ圏においておけない」ということでギリシャを事実上ユーロ圏から追い出すかどうかは(離脱の手続きは内容ですが)、ギリシャの人々の側ではなく、国際金融マフィアの側が決めることなのでは?

もう一点。

「反緊縮を掲げて政権の座に就いたはずのチプラス氏は、国民の民意を背にしながら自らは政治決断に踏み切れず」と批判しているのですから、本来ならその結論は「国民の民意を受けてしっかりと反緊縮つらぬけ」となるはずなのに、そうはなっていない。

結局は「ツケはそんなやつを選んだギリシャ国民が払え」といいたいだけ。

ひどい話です。そもそも借金はチプラス政権ではなく、国際金融マフィアらと結託してきた旧二大政党がつくってきたものでしょう。そしてそれを粉飾してきたのも同じ奴らです。IMFもECBも国際金融もみんな粉飾のこと知ってたでしょ? それを知らされていなかったギリシャの人々に何の責任がある?

ツケは国際金融マフィアらが払うべきです。

オルタ・グローバリゼーションの側は、債務監査を経た債務帳消しや金融取引税(資金流出のいまこそ!)など、異次元の資本規制を訴える必要があります。ギリシャの場合は、まずは銀行の国有化かな。

本当は債務帳消し委員会CADTMなどの記事を紹介したいのですが、いままではgoogle翻訳がサッとできたので、だいだいの雰囲気で紹介していましたが、CADTMのウェブが新しくなってからは、自動翻訳にえらい時間がかかり、うまくいかないみたいで、お手上げ。

ウェブサイトだけ紹介しておきます。

http://cadtm.org/

長くなりました。
今日の金融カフェでも話ができれば、と思います。

がんばれギリシャ!
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