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香港のオキュパイは元気です その2(2014年11月22日)

今日(22日)の香港です。

さて、今日も金鐘のオキュパイに参加、というほどでもないので、見学してきた、というのが正確な表現でしょうか。学んでもないので、見てきた、というのがさらに正確な表現でしょうか。

今日も金鐘を訪れたのは、昨日つかれて夕方で引き上げたのですが、その後宿泊先でテレビを見てたら、金鐘オキュパイで、学生連合会などを批判するグループとの激論があったことをニュースで知って、もう少し残っておけばよかったなー、と後悔したからです。

午前中は、オキュパイとはまったく関係なく、中国の労働運動について話を聞く機会がありました。かなり刺激的で、ずっとやり残していた宿題をやらねば、と改めて思ったしだいです。

その後は、なぜか日本の労働運動の国際路線について話しを聞かれるはめに。僕なんかにきいてもいいのだろうか、と思いながら参考になれば、と思い話をしました。日本の労働運動の国際路線に興味関心を持つ人もいるんだなーと感じたしだいです。

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▲黄金海岸で記念の一枚!

さて、いよいよオキュパイのはなし。到着したのはよる7時ごろ。土曜日ということもありけっこうたくさんの人が、メインステージ(といってもそんなに大げさなものではない)の発言者の訴えを聞いていました。発言者は1人5分(3分だったかな)と決められており、何を話してもいいようです。ただしあまりにひどい内容だとブーイングが。いい話のときにはたくさんの拍手がありました。それでも一人ひとりが大勢の前で自分の主張を訴えて、その反応がすぐに返ってくるのは結構重要な機会。しかも立法会(香港議会)の周辺いったいを完全にオキュパイしての解放区のなかでそれがおこなわれています。

しかし発言の内容は結構辛らつ、というか「どうよ?」というような内容も多く、学生連合会への批判や、立法会への襲撃を全面的に擁護するような内容も。ただし主張は自由。反応もそれぞれ。学生連合会などが組織するオキュパイの警備チームについても廃止を主張する意見が目立ちました。批判の焦点がそこだけに集中していた感じがありました。昨日は、そもそも発言用のメインステージさえも「支配的だ」ということで撤去を求める人々がたくさん押しかけたのですが、それはあまりに受け入れがたい主張なので、批判の矛先を変えたようです。

ただ、このようにだれもが自由に発言できるようになったのは、運動の途中からだと教えてくれました。多くの批判に対して、主催側はしっかりとした反論をして、全体の討論の中で行動の方向性を提起するという方法ではなく、技術的に討論の場所を開放することだけで、それらの批判に答えた結果であり、ではどうするか、についてはまだ議論がなされていないというのが一緒に付き添ってくれた方の見方でした。

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▲金鐘オキュパイのメインステージで記念の一枚!

メインステージの一番前に警備担当の白髪の男性がメインステージから警備チームに投げかけられた批判を、じっと背中に受けていました。あとで教えてもらったのはその男性は、昨年ストライキで一躍注目を浴びた港湾労組の委員長さん。文句も言わずじっとそれらの発言をきいていましたが、知人から紹介されて「日本から来ました」と挨拶すると、大変喜んでくれました。海に国境はないですね。

またべつの一角では「新自由主義」をテーマにした流動民主教室が行われており、97年の返還直後に香港で開催されたIMF総会などを題材にして、新自由主義と香港の現状についての討論がおこなわれていました。

またまた別な一角では、どちらかというと香港中心主義のグループが、やや異様な雰囲気のなかで討論会を開いていました。

オキュパイ現場に隣接する広大な公園でもちらほらとテントがみられます。その先の大通りは行政長官官邸につながる道ということで、警備の警官らが柵で仕切りをしていました。案内をしてくれた工党のメンバーで大学教員をしている人は、「日本ではどのように報道されていますか」と気にしていました。

残念なことに二日目のオキュパイは途中でカメラの充電が切れたのであまりたくさん写真は取れませんでしたし、広東語もわからないので、なんとなくの雰囲気だけしか味わえませんでしたが、それでもいろいろと感じるところはありました。
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