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▲金鐘オキュパイ(2014年11月21日)
香港のオキュパイが終わりつつある、かのような報道があるようですが、オキュパイの現場ではまったくそんな様子は感じません。
オキュパイの現場を訪ねてきました。今回たずねたのはオキュパイの拠点である金鐘です。香港議会である立法会に隣接した片道3車線ほどある大通りを両面にわたって封鎖している箇所です。
現場を訪ねてみて、オキュパイ収束へ?という類の報道がまったく当てにならないことがわかりました。
独立媒体という独立メディアの事務所があるワンチャイから歩いて10数分ほどのところにオキュパイの拠点があるのですが、突如車の流れが途絶えて、向こうのほうにバリケードが見え、その奥にテントが見えました。バリケードを超えて上り坂を登ると高層ビルの間にテント村が広がっています。完全にオキュパイがされていました。
イメージ的にいえば、新宿都庁前の大通りを完全に封鎖し、テントやアートが無数にならび、陸橋や階段などからさまざまな横断幕が垂れ下がっているような感じです。真の民主化を求める市民のメッセージも所狭しと貼り付けられていました。
先日、ガラスが割られた立法会(香港議会)も、それまでと同じように入り口付近にはテントがずらっと何列にもなって並んでいました。割れたガラスは修理されてきれいになっていましたが。たくさんのひとがそこで寝泊りして職場に向かうそうです。

▲立法会入口にびっしり並ぶテント
警察はたまに数人単位で見回っているのが見られるだけで、完全に解放区でした。圧巻でした。2005年のWTO閣僚会議では、警察が街頭を制圧した感じがありましたが、今回はテントとさまざまな横断幕が街頭を占拠していました。
子連れで見学している人や、学校帰りの中学生など、とても解放された雰囲気。あまりに解放されすぎててちょっと拍子抜け。
夕方近くになって、知り合いの労働NGOのテントの前でトラメガをつかった自由討論が始まりました。すこしずつ人々が集まり、熱心に議論していました。論争になっていたのはオキュパイを続けるだけで、それ以上なにも勝ち取ることができない学生連合会らは指導部からさるべきだ、左派系社会運動体(左派でもないのにそう規定されている)は指導部から去るべきだ、という主張をする右派系の運動参加者との論争?でしたが、そういう意見でもちゃんとマイクをまわして、議論をするように促していました。マイクでの発言が終わっても、あちこちに議論の輪が広がっているような感じでした。

▲金鐘オキュパイの路上での「民主サロン」 2014年11月21日
中国政府は持久戦に持ち込み、いずれ市民らが疲弊してオキュパイをたたむことを狙っているようですが、真の普通選挙を求める人々の勢いはとまらないでしょう。
金曜日の週末ということもあって、夕方から人が増えだし、夜には恒例の集会が始まりましたが、一日歩き続けたのでへとへとになったので先に引き上げてきましたが、テレビでは夜の集会の中継をするテレビ局もありました。
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