マヤちゃんの2歳の誕生日に、世界で見捨てられているすべての「マヤちゃん」に伝えたい


▲ 保健システムが作る健全な未来:マヤの2歳の誕生日に(世界銀行:2012年8月)

世界銀行が10月1日に発表した「世界開発報告」で、欧州債務危機などによる失業者が世界で約2億人、うち約4割を25歳未満が占めている現状を指摘したという報道があった。そして、就業率を一定に保つためには、2005年と比較して20年までに約6億人分の雇用を生む必要があるとして、各国政府に対し、雇用創出に向けた環境整備を進めるよう訴えたという。

世銀のキム総裁は報告に関し、「雇用は貧困削減や経済、社会の発展に寄与しており、政府は民間部門による雇用創出を支える重要な役割を担う」と指摘したそうです。

しかし日本をはじめ世界中で「不安定雇用は貧困や経済、社会の後退に寄与しており、政府は民間部門による不安定雇用創出を支える重要な役割を担っている」というのが実態だろう。不安定雇用の拡大(=解雇しやすくする)で新規雇用を促進とか言われても吹き出してしまう。

ということで、世銀が雇用問題で何を言ってるのか、ちょっと見てみようとおもって、世銀東京事務所のウェブサイト見たら、こんなビデオが紹介されていたので、観てみた。

保健システムが作る健全な未来:マヤの2歳の誕生日に(世界銀行:2012年8月)

雇用問題以上に命の切実さに関わる問題なだけあって、あまりのプロパガンダに、こちらも思わずい吹いてしまった。

マヤちゃんの2歳の誕生日に、世界中の「マヤちゃん」に伝えておきたい。

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マヤちゃんはたぶん知らないと思う。マヤちゃんが生まれてくる前は、井戸や川からの水はタダで、公社の水道料金はとても安かったのに、世銀プロジェクトで民営化された水道会社の水道料金は何十倍にも跳ね上がり、水道代を支払うためにお母さんが夜遅くまで笑顔もなく働いていて、水道代が払えない家庭では水道が止められていることを。

マヤちゃんはたぶん知らないと思う。市場にならぶ食糧は、世銀がやってくるまでは、地域で取れた食材が豊富に並んでいたのに、世銀がやってきてからはアメリカから大量に輸入されてくる遺伝子組み換え作物だったりすることを。そして地域で農業や漁業を営んできたマチャちゃんのおばあちゃんやおじいちゃんは農業や漁業を放棄せざるを得なくなったことを。

マヤちゃんはたぶん知らないと思う、世銀にお金を返すために、お兄ちゃんの行っている学校では教員の給料が支払われず、わずかばかりの教育補助金もカットされ、教科書が買えない子どもたちがたくさんいて、学費の支払えない子ども、とりわけ女の子が学校教育から排除されていることを。そして役場の仕事をしていたお父さんも首になって、市場での日雇いの雑用しか仕事がないことを。

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マヤちゃんはたぶん知らないと思う。マヤちゃんが大きくなったときに、独裁者が世銀から借りたお金を、ずっと世銀に返し続けてきたにもかかわず、いまだたくさんの借金がのこっていて、マヤちゃんが生まれた病院も、大きくなったマヤちゃんが働いていた公立学校もすべて民営化され、お金がないと一切のサービスから排除されるのに、独裁者とその取り巻きたちには一切のサービスを享受できることに怒ったマヤちゃんとその国の人たちが立ち上がり、独裁者と世銀を追い出して、世界で見捨てられているすべての人々のために、この国と世界を変えていくことを。

参考:「世界で見捨てられているすべての人々のために語りたい」:トーマス・サンカラを偲んで(2008年10月15日)
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