APEC、TPP、FTAAP、G20・・・・・・そんなもので搾取も戦争もなくならない


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今日(11日)の東京新聞のこちら特報部では、「APEC開会中 横浜中華街ルポ」という面白い記事が載っている。大きく「客足半減」とも。最初は尖閣問題から始まるだが「尖閣と甘栗とは別問題」とか。お店の人は、団体客が平日はキャンセル、夜も全然だめ、とこの間の「経済効果」に対して率直に不満。警備の警官も道を置きいても分からない、など。それでも商店街あげて「APEC みんなで守ろう世界のYOKOHAMA」ののぼりを立てている。いっそのこと「APEC【から】みんなで守ろう世界のYOKOHAMA」にでもすればいいのに。

本当に興味深く読んだのは、そのとなりにある記事。「ロシア兵 手作り新聞」「日露戦争時 姫路で捕虜」「下士官の思い切々」という記事。尖閣諸島をこっそりと領有し、台湾、朝鮮に対する植民地支配、中国に対する侵略戦争にまい進していた当時、日本ではロシアから賠償金を分捕れなかった政府の「弱腰外交」に不満を持つ群集による日比谷焼討事件(1905/9/5)などが起きていた頃に、捕虜のロシア兵が発行していた新聞「プレンイク」(ロシア語で「捕虜」の意味)の話。当時、7万2千人のロシア兵捕虜が日本全国に分散収容されており、「プレインク」を発行していた姫路では、7箇所の寺社にわかれて2200人が収容されていたという。新聞の内容は「数百万人もの人々の心に、戦争がもたらした悲しみをだれが測りうるか。手足を失った人たちの数を一体だれが数えるのか」と、戦争の悲惨さを訴えるもの。日露開戦(1904/2/5))直後に幸徳秋水が「平民新聞」の社説に書いた「露国社会党に与える書」の一節をふと思い出した。「諸君と我等とは同志也、兄弟也、姉妹也、断じて闘ふべきの理有るなし、諸君の敵は日本人に非ず、実に今の所謂愛国主義也、軍国主義也」。

財界にしりを叩かれて政府が推進するTPP(環太平洋連携協定)やFTAAP(アジア太平洋自由貿易圏)などがもたらす「底辺への競争」で、世界の労働者、農民ら兄弟姉妹が互いに「断じて闘ふべきの理有るなし」。11月6日に政府が発表した「包括的経済連携に関する基本方針」では、「我が国の貿易・投資環境が他国に劣後してしまうと、将来の雇用機会が喪失してしまうおそれがある」と、あたかも雇用問題の解決に役立つなどと言いたいかのようだ。主要各紙でも、「260万人の農業人口を守るために1100万人の製造業を見捨てるのか」などとくだらない論調があふれ返っている。

吐き気がする。ILO調べではG20全体で7000万人もの人々が職を奪われていると報告されている。「先進国」だけでも3750万人。経済危機がつくり出した失業者がどれだけの賃金収入、生活が失われたのか。

一方、日本の電機大手8社は、リーマンショック以降に進めたリストラ効果で純利益がリーマン前の1.4倍にのぼったという報道もある。不安定な雇用で、危機の時にはいつでも労働者のクビを切れるようにしていたおかげ。政府の補助金、日銀によるリスク債券の買い入れ(=リスクは最終的にわれわれに押し付けられる)などなどで、大企業・金融機関はどれだけこの危機を利用して、一切のツケを労働者や農民に押し付けてきたのか。

それだけでは飽き足らず「減税せよ」「TPP交渉に参加せよ」の大合唱。国境には収まらないほどに巨大に膨れあがった生産手段の私的所有が続く限り、搾取と戦争の連鎖は続く。G20の嘘っぱち金融規制などではなく、生産手段、金融システムの社会的所有こそが、搾取も戦争ないもうひとつの世界につながる道だ。
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露国社会党に与える書(幸徳秋水)
平民新聞 第十八号 社説 明治三十七年【1904年】三月十三日

嗚呼露国に於ける我等の同志よ、兄弟姉妹よ、我等諸君と天涯地角〔てんがいちかく〕、未だ手を一堂の上に取て快談するの機を得ざりしと雖〔いへど〕も、而〔しか〕も我等の諸君を知り諸君を想ふことや久し

(略)

諸君よ、今や日露両国の政府は各其〔かくその〕帝国的慾望を達せんが為めに、漫〔みだり〕に兵火の端を開けり、然れども社会主義者の眼中には人種の別なく地域の別なく、国籍の別なし、諸君と我等とは同志也、兄弟也、姉妹也、断じて闘ふべきの理有るなし、諸君の敵は日本人に非ず、実に今の所謂愛国主義也、軍国主義也、我等の敵は露国人に非ず、而して亦〔また〕実に今の所謂愛国主義也、軍国主義也、然り愛国主義と軍国主義とは、諸君と我等と共通の敵也、世界万国の社会主義者が共通の敵也、諸君と我等と全世界の社会主義者は、此共通の敵に向かって、勇悍〔ゆうかん〕なる戦闘を成さざる可(べか)らず、而して今日は是れ其最要時機にして、亦実に最好時機に非ずや、我等は知る、諸君が決して此最好の時機を逸することなきことを、我等も亦我等の最良〔ベスト〕を為すべき也

(略)

嗚呼諸君と我等とは、同志也、兄弟也、姉妹也、断じて闘うべきの理有るなし、諸君と我等の共通の敵なる悪魔は、今や熾〔さかん〕に其兇焔を吐き毒手を伸べて、百万生民を凌虐す、是れ実に我等と諸君と世界万国の社会主義者との、倶〔とも〕に奮つて一致同盟団結すべきの秋〔とき〕也、マルクスの『万国の労働者よ同盟せよ』の一語は、真に今日に於て実現せしめざる可らず、希〔ねがは〕くば我等諸君と極力此事に従はん

嗚呼諸君、諸君が暴虐の政府に苦しめられ、深刻なる偵吏に追はれて、我大主義の為に刻苦する時、三千里外、遥〔はる〕かに満腔の同情を以て諸君の健在と成功とを祈れる、数千の同志、兄弟、姉妹あることを記せよ

(週刊 平民新聞 第十八号 社説 明治三十七年【1904年】三月十三日)

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2010/11/11 (Thu) 12:28 | # | | Edit

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