通貨取引税(トービン税)による投機マネーの規制を:日銀の量的緩和再開によせて(2)

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attacのトレードマークの「%」はトービン税の税率を象徴しています

日銀による今回の措置は、デフレ対策のほかに、急激な円高対策という副次的な目的もあるらしい。

白川方明・日銀総裁は、金融当局のトップとして為替市場に対する詳細な言及は避けつつ次のように述べている。いわく「日本銀行は、現在の極めて低い金利を維持することを既に発表しています。そうした政策方針が正確に理解されれば、それは為替市場にも相応の影響が及ぶであろうとの趣旨」(12月1日の記者会見:PDF

もう少し分かりやすく言うと「円高進行の背景には一部の短期金利では日米の水準が逆転していることがあり、今回の措置で長めの金利まで広く押し下げられれば、円高に一定の歯止めがかかる可能性がある」(日経新聞12月2日朝刊)とのことらしい。
実際、昨日午後2時から金融政策決定会合が開かれることがアナウンスされた直後から日銀発表の第一報にかけて「東京外国為替市場の円相場も朝方の86円台前半から、日銀発表の一報を受けて87円台まで一気に急落。日経平均株価は後場から大幅上昇に転じ、1週間ぶりに9500円台を回復した。国債市場でも長期金利が大幅に低下し、10年債の利回りが今年1月以来の一時1.1%台に低下した。」(フジサンケイビジネスアイ

しかし、「実際に新たな金融緩和策が発表されると、市場では「期待外れ」(エコノミスト)との声が上がり、円相場の下げ幅が一気に縮小するなど乱高下の展開となった。」(同上)

東京と14時間の時差のあるニューヨーク外国為替市場でも、同様に円が下落した。ロイターによると、「ドルは対円で0.3%上昇し86.62円。ユーロ/円も1%上昇し130.87円」となった。

「ブラウン・ブラザーズ・ハリマンの通貨戦略の国際責任者、マーク・チャンドラー氏は『新たな資金供給措置が発表されても、円の短期金利は急低下しておらず、円ロング〔買い:引用者〕にしている向きは、まだその解消を迫られていない』と述べた」。(ロイター12月2日

金融業界は今回の措置の効果は限定的であり、さらなる追加的措置、あるいは本格的な量的緩和措置が必要と主張している。

しかし為替の安定という点で言えば、量的緩和措置やあるいは政府による市場介入は、何ら根本的な対策にはならないことは、これまでの資本主義の歴史からも明らかだ。

「一日の取引額は二百数十兆円にも上り、そのうち貿易など実需で必要な通貨は二兆円程度、つまり九十九%が投機目的といわれる」(週刊ダイヤモンド09年10月17日号)外国為替市場を安定化させ、投機マネーを規制し、現在と未来の世代をして、貧困、抑圧、暴力、環境破壊を一掃させるために、たくさんの議論とたくさんの運動に根ざした通貨取引税(トービン=スパーン税)の導入が必要だ。

(参考)attac首都圏 トービン税のコーナー 最新情報ブログ
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