雇用の不安定と「貯蓄から投資」を野放しにした緊急経済対策(その1)

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10月30日、麻生首相は追加の緊急経済対策を発表した。

当面は解散しない、3年後の消費税引き上げ明言など、批判どころ、突っ込みどころは満載だが、一言で言うなら、未曾有の金融危機と景気悪化の原因である新自由主義グローバリゼーションをさらに推進するために、雇用の不安定化を野放ししに、「貯蓄から投資へ」の流れを強化するものだ。

追加的緊急経済対策の多くは、従来より政府・与党が進めてきた政策の延長であったり、すでに実施済みであったりというもの。首相官邸のホームページに資料が掲載されている。

現下の経済情勢への金融対応(首相官邸)

なぜ「雇用の不安定化の野放し」なのか。
ここ数年、貧困・格差の問題が社会的にクローズアップされ、秋葉原事件では派遣労働とのかかわりが言われた。それ以前にも、資本主義経済むき出しの人買い法である「派遣法」を、撤廃、「登録型」の派遣形態は禁止すべき、直接雇用せよ、などさまざまな労働組合のネットワークが連続した取り組みをおこなってきた。しかし、今回の緊急経済対策では、それらの主張を一顧だにすることなく、次のように述べるに留まっている。



雇用セーフティネット強化対策 「生活対策」6ページ目より引用

◇景気後退による雇用の影響が最も出やすい非正規労働者、中小企業や地方企業を中心にセーフティネットを強化し、60 万人分の雇用下支え強化を行う。
<具体的施策>
○非正規労働者の雇用安定対策の強化
・年長フリーター等(25~39 歳)の積極雇用の支援強化― 事業者に対する特別奨励金の創設(3年間集中実施)
・「非正規労働者就労支援センター」の増設(3カ所→5カ所)等
・ジョブ・カード制度の拡充― 訓練期間中の生活保障給付の返還免除対象者の拡大等、雇用型訓練に対する助成の拡充
・ジョブカフェの機能拡充等


大資本の雇用調整弁&人買い業者の爆発的拡大をもたらした改悪派遣法のもとで雇用される派遣労働者の非人道的な境遇を改善するには、派遣法を撤廃し、直接雇用を基本とすることで現状に比べれば大幅に改善されるだろうが、それができなくても日雇派遣が急増する契機となった一九九九年の労働者派遣法改正以前に戻す、登録型派遣の禁止など、規制を強化することは可能なはずである。

ワーキングプアの現状 日雇い派遣労働者に貧困の連鎖(No.184)東京新聞2007年12月2日

しかし麻生プランは、それには一切触れず、事業者への奨励金やジョブカフェへの機能充実など中間業者のもうけを増やすだけの対策は労働者をなめた対策でしかない。こんな政策で雇用が安定化するわけがない。「生活対策」といいながら62億円の豪邸に住むこの国の首相の声は労働者には向いていない。

なぜ「貯蓄から投資へ」の流れを強化するものなのかは、長くなったので次回。
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