
すでにメディアなどでも報道されていますが、未曾有の金融危機を引き起こしたリーマン・ブラザーズの日本子会社による京品ホテルの廃業・全職員解雇に対するたたかいがつづいています。以下、自主営業とたたかいをつたえるBlog「京品ホテル、自主営業中!」より。
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品川駅前、創業137年の京品ホテルは、運営会社である京品実業とハゲタカファンドとの結託によって一方的に廃業が宣言され、全従業員が一方的に解雇されてしまいました。
黒字営業のホテルを別事業の失敗の借金のカタとして閉鎖し、従業員を路頭に迷わせた上で自分は借金を棒引きしてもらおうとする小林誠社長は、従業員との団体交渉を拒否し逃げ回っています。
従業員のみなさんは、「廃業撤回」「雇用継続」を求め、21日に東京地裁に仮処分申請を行い、またホテルと1階飲食店の自主営業を開始しました。
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◎京品ホテル、自主営業中!(現場の様子などがUPされています)
◎京品ホテル全員解雇撤回闘争とリーマン・ブラザーズの経営破たんに関する声明(2008年9月16日:東京ユニオン京品ホテル支部)
ここでいわれている「ハゲタカファンド」とは、リーマン・ブラザーズの日本子会社であるサンライズファイナンス。サブプライムローンという略奪的なローンでアメリカ庶民のマイホームの夢を食い物にし、債権の証券化という錬金術で世界中にリスクをばら撒き、世界中を金融危機に陥れ、そして自ら経営破たんに陥ったリーマン・ブラザーズ。こんどは株や債権を右から左へ動かすだけで莫大な利益をあげてきたハゲタカ・ビジネスによって、京品ホテルの全従業員、家族を奈落へと突き落とそうとしている。地獄に落ちるのはマネー・ゲームに踊ってきたやつらだけでたくさんです。サンライズファイナンスと京品ホテル経営陣は、誠実に団体交渉に応じ、廃業と不当な解雇を撤回すべきです。
株や債権を右から左へ動かすだけで莫大な利益を得るこんなめちゃくちゃなビジネスは、ライブドアによるフジサンケイグループのっとり計画を振り返るまでもなく、社会的には全く必要のないマネーゲームそのものです。そのマネーゲームに興じているハゲタカファンドの背後には、資金提供や手数料収入などをつうじて濡れ手に粟でもうける大手金融機関の存在があります。カジノで遊ぶ金がない、と公的資金注入を叫んでいる悪いやつらです。必要なところに必要な金を融通するという金融本来の役割をなげすてて、もうけるためにはなりふりかまわない金融資本主義の末路に庶民を巻き込まないでほしい。
いま自主営業しているのは、居酒屋「いのじ」、とんかつや「七べえ」、日本料理「嵯峨野」。夕方5時から営業しているそうです。それ以外の時間でも支援を求める署名活動などが続けられているので、ぜひ一度立ち寄ってみてください。品川駅の高輪口のロータリーに出ると道路の向こう側に赤旗や檄布が掲げられており、すぐわかります。
未曾有の金融危機を救うのは「マーケット」などではなく、労働者の連帯です。
日本にも世界にも、ハゲタカファンドによる雇用と生活破壊のビジネスモデルはいらない!
「ハゲタカファンド」は「バルチャーファンド(Vulture Fand)」。Vulture正確には「ハゲタカ」ではなく「ハゲワシ」だそう。死肉を食い荒らす、というイメージですが、大地の掃除屋さんであったり、チベットの鳥葬ではなくてはならないスタッフだったり。人間のハゲタカとは比べ物にならないくらい役に立っているようです。一緒にされたらハゲタカも迷惑!?
ところでこのハゲワシ、コウノトリの遠い親戚だったってしって知ってました?
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