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「世界で見捨てられているすべての人々のために語りたい」:トーマス・サンカラを偲んで

Keny ARKANA soirée pour l'assassinat de Thomas SANKARA - IMC

第三世界債務帳消し委員会(CADTM)等が作成したフィルム

10月15日は西アフリカ・ブルキナファソの若き大統領、トーマス・サンカラが暗殺された日です。

タイトルの「世界で見捨てられているすべての人々のために語りたい」は、サンカラが国連で行った演説の一節。

途上国に押し付けられた債務の帳消しを求める世界の社会運動は、IMF・世界銀行総会が開かれる(10月10~13日)この期間にあわせて、「国際金融機関と債務に反対する世界同時行動週間」を呼びかけています。

同行動週間は10月15日を、暗殺の直前に債務返済拒否を提唱したトーマス・サンカラの命日にちなんで「債務返済拒否に賛同するアクションデー」として位置づけています。
トーマス・サンカラについては、日本語でもいくつかのウェブサイトやブログなどで心打つ解説がなされてますので、そちらを参考にしてください(勝手にリンクはらせてもらいます・・・)

「私は人間であり・・・」(ここからみえるもの)
トーマス・サンカラ(アフリカ放浪)
トーマス サンカラ国連演説訳文(西アフリカぶるきなふぁそ親爺暮らし)
再選を果たしたコンパオレ大統領(ニューインターナショナリスト・ジャパン)
※コンパオレはサンカラの元盟友で、サンカラ暗殺の張本人。現在に至るまで大統領の座に居座っています。外務省のウェブサイトでは、ブルキナファソは「2000年にはサブサハラで2番目にPRSP(貧困削減戦略文書)を策定。ブルキナファソによる経済改革、民主化努力は、世銀、IMF等を含む諸パートナーからも高く評価されている。 」とふざけた説明がつけられています。今年5月には横浜で行われたアフリカ開発会議(TICAD)にもコンパオレは招待されています。ぷんぷん!

ここでは、債務帳消しに関するサンカラの演説を紹介し、その追悼としたいと思います。

債務を支払うことはできない。まず、もし私たちが支払わなくても、金貸したちは決してそのせいで死ぬことはない。しかし一方、もし支払えば、ほとんど確実に私たちは死ぬ。(中略)私たちを債務漬けにした連中は、まるでカジノにでもいるように賭けをしたのだ。彼らが勝っている間は何の問題もない。いまや彼らはギャンブルに負けたので、私たちに返済を要求している。そして危機のうわさが出始める。彼らは賭けをし、負けて損をした。それがゲームのルールだ。こうやって人生は続くものだ。(中略)もし、ブルキナファソが債務支払を拒否する唯一の国だったら、私は次の会議の時にはいないだろう。---1986年のアジス・アベバ(エチオピア)のOAUでの演説
『世界の貧困をなくすための50の質問』(エリック・トゥーサン、ダミアン・ミレー著/大倉純子 訳/つげ書房新社)161~162ページより。

サンカラ自身の不吉な予言は当たってしまいました。1987年10月15日、コンパオレのクーデターでサンカラは殺されてしまいます。その一週間前、サンカラは民衆に向けた演説の中でこんな風に語っていました。

「革命家を殺すことはできても、その思想までは殺すことはできない」

いま国際金融市場という名のカジノでギャンブルに負けた金貸しどもが、「公的資金」という名の庶民の血と汗で救われようとしています。その10分の1でもいいので途上国債務帳消しに使って欲しい。サンカラの掲げた思想はまだ死ぬわけにはいかないようです。

おまけ・・・というほどでもないのですが、YOUTUBEでトーマスサンカラの映像を探していたら、昨年行われた「トーマス・サンカラ キャラバン」の様子がUPされています。いったい何の取り組みなのか、事情はいまいち分からないのですが、いまだ衰えぬサンカラ人気と熱気には驚かされます。このキャラバンや最初に紹介したCADTMのフィルム以外にもたくさんの映像がUPされています。こちらからどうぞ。

Caravane Thomas Sankara
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