プロフィール

attacこうとう

リンク

このブログをリンクに追加する

最近の記事

最近のコメント

最近のトラックバック

月別アーカイブ

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

『タックスヘイブンの闇 世界の富は盗まれている!』をめぐって(2)

ti.jpg

「だが、おれのやりくちは、そんなんじゃねえぞ。おれはそっくり貯めこむんだ。あやしまれるといけねえから、あっちにすこし、こっちにすこしってぐあいに、一か所にあんまりたくさんおいとかねえようにしとくんだ。おれはもう50だよ、いいか。だから、この航海からもどったら、まっとうな紳士になるつもりだ。」
『宝島』より ロバート・ルイス・スティーブンソン 著/坂井晴彦 訳/福音館文庫

ニコラス・シャクソンの『タックスヘイブンの闇』の原題は『Treasure Islands: Tax Havens and the Men who Stole the World』で、スティーブンソンの『宝島』(Treasure Islands)からとったものなのです。
Treasure Islands: Tax Havens and the Men who Stole the World


★2012年2月16日のメール

『タックスヘイブンの闇 世界の富は盗まれている!』
 ニコラス・シャクソン 著/藤井清美 訳
 定価:2625円(税込)
 発売日:2012年2月7日 四六判上製 448ページ
 http://publications.asahi.com/ecs/detail/?item_id=13465


まだ読みはじめですが、フランスエリートの租税回避地であり90年代に政財界を揺るがした「エルフ事件」で脚光を浴びたガボンの首都リーブルヴィルの怪しげなエージェントとの交流から話が始まっています。ジョン・ル・カレの小説の書き出しのような感じです。サルコジが2007年に最初に大統領に当選して、一番最初に電話をした外国の首脳がガボンのオマール・ボンゴ大統領だということなども紹介されています(このボンゴ大統領官邸は、仏軍空挺部隊200人が駐留する基地と地下でつながっているそうです)。

本書でシャクソンさんは、タックスヘイブンとは単に租税の回避地というだけではなく、「人や組織が他の法域(≒主権国家)の規則・法律・規制を回避するのに役立つ政治的に安定した仕組みを提供することによって、ビジネスを誘致しようとする場所」と正確に語っています。そしてこのようなサービスを提供する国、市場、金融機関の総称である「オフショア・システム」こそが問題である、と指摘しています。

「オフショアはリーブルヴィルとパリを、ルアンダとモスクワを、キプロスとロンドンを、ウォール街とメキシコシティやケイマン諸島を、ワシントンとリヤドを結び付けている。犯罪の地下世界と金融エリートたちを、外交・情報機関と多国籍企業をつないでいる。紛争を促進し、われわれの認識を形作り、金融の不安定さを生み出し、大物たちに莫大な報酬をもたらしている。オフショアは、権力の世界が現在どのように動いているかを示す縮図である。」(同書16頁)

東京と香港、マニラ、シンガポールをはじめ世界各国のタックスヘイブンとの間にも、このようなオフショア・システムが張り巡らされています。

『タックスヘイブンの闇 世界の富は盗まれている!』をめぐって(1)


▲オフショア金融とタックスヘイブン:Democracy Now !より


『タックスヘイブンの闇 世界の富は盗まれている!』が話題になっています。

『タックスヘイブンの闇 世界の富は盗まれている!』
 ニコラス・シャクソン 著/藤井清美 訳
 定価:2625円(税込)
 発売日:2012年2月7日 四六判上製 448ページ
 http://publications.asahi.com/ecs/detail/?item_id=13465


『タックスヘイブンの闇』は、租税回避だけでなく、多国籍企業、ロビイスト、政治家、ウォール街、シティ等など、資本の自由を追求しようとする新自由主義グローバリゼーションの問題として、タックスヘイブンの問題を描き出している秀作です。

リーマンショック以降、G20サミットで取り上げられたタックスヘイブン対策の欺瞞についてもしっかりと言及されています。このブログでも2009年以降、欧州attacの訴えなどを中心に紹介してきたのですが、『タックスヘイブンの闇』でも同じ内容が取り上げられており、非常に心強く感じたところです。

敵は本能寺にあり---『タックスヘイブン』お薦めデス
2007/06/27
Le Tour de France des paradis fiscaux!:G20ではタックスヘイブンの規制はできない
2009/09/03(木)
G20にタックスヘイブンの規制ができるのか? いや怪しいものだ!
2009/09/24(木) 20:29:46
タックスヘイブンは消滅途上? いや、ますます怪しいものだ!:G20ピッツバーグサミットが終わって
2009/11/18(水)

本当はまとまった論評などが紹介できればいいのですが、時間がないので、結構前からになりますが、attac首都圏の会員ML等に投稿した関連メールを何度かに分けて掲載します。冒頭に埋め込んだデモクラシーナウの番組もぜひご覧あれ!


★2009年9月23日のメール

「ピッツバーグG20:タックスヘイブンは消滅途上? いや、怪しいものだ」の紹介、ありがとうございました!

attacフランスがOECDモデル租税条約に対して疑問を持っているということに、心強い思いがしています。

モデル租税条約には、現在、OECDのモデル租税条約と国連のモデル租税条約の二つがあります。両者を比較すると、OECDモデルは資本輸出国の立場を尊重し、国連モデルは投資受入れ国(=途上国が多い)の立場を尊重する傾向がある、といわれています。

(参考)租税条約の概要と我が国の締結の動向(財務省広報誌「ファイナンス」2009年2月号)
http://www.mof.go.jp/finance/f2102e.pdf

G20やOECDなどは、タックスヘイブンが「協力的」になって、租税条約を締結しつつあることを評価して、ブラックリストからタックスヘイブンをはずしつつあるのですが、そこでいわれている「協力」とは、恐らくOECDが2002に制定した「情報交換に関するモデル協定」に定められている情報提供のことだとおもいますが、この「情報交換に関するモデル協定」では税情報の自動交換という、attacフランス等が要求する事柄がすっぽりと抜け落ちています。

OECDモデル租税条約の26条では、税情報の交換を幅広く規定していますが、その形態や方法については限定をしていないことから、情報交換に関するモデル協定をつくり、そこで情報交換の形態や方法を提示しています。

OECD租税委員会による「税目的の情報交換マニュアル」によると、

「(OECDモデル租税条約の)第26条は幅広く情報交換を規定しており、情報交換の形態や方法を限定してはいない。情報交換の主要な形態は、要請に基づく情報交換、自動的情報交換、および自発的情報交換である。(2002年の情報交換に関する)モデル協定は、自動的および自発的交換の可能性を含めることによって協力を拡大することで締約国が合意することは可能だが、要請に基づく情報交換にのみ適用される。 」

ということで、税情報は一方の締約国の要請がなければ情報を明らかにする必要がない、ということになっています。結局、その時々の執政者の利害関係によってしか租税回避に関する情報が開示されない危険性が高い、ということです。ATTACフランスなどは、これを問題視し、情報は自動的に明らかにされるように、と要求しているようです。

(参考)OECD租税委員会による「税目的の情報交換マニュアル」の承認について(2006年5月国税庁ホームページ)
http://www.nta.go.jp/sonota/kokusai/oecd/press/06.htm

9月5日に開かれたG20財務相・中央銀総裁会合で提出された「ロンドンサミット・ワシントンサミット行動計画の進捗表(英文)」では、タックスヘイブンへの取り組みに対して、「前例のない大きな進歩があった」として、70以上もの租税情報交換条約が締結された、と自画自賛をしています。しかし先に見たとおり、投機マネーにとっては規制にもならない情報交換の条約でしかありません。

(参考)ロンドンサミット・ワシントンサミット行動計画の進捗表(英文)
http://www.mof.go.jp/english/if/g20_090905_3.pdf

ロイターの報道によると、G20サミットを翌日に控えた23日、イギリスのダーリング財務省は、「G20がすでに租
税回避地(タックスヘイブン)の問題に対応したことから、今後は規制の緩いオフショア市場が金融システムのリスクにならないかに関心が集まるとの認識も示した。」とあるように、世界最大のタックスヘイブンであるイギリスの財務大臣がすでにタックスヘイブンへの問題には対応したと、ヘナヘナな認識をしていることがわかります。attacフランスの報告とは、すごい開きがあります。

(参考)経常黒字国、内需喚起の必要性を認識=英財務相(ロイター2009年9月24日)
http://jp.reuters.com/article/businessNews/idJPJAPAN-11626220090924

金融取引税にまつわる12の神話(英文レポート)

fttworld.jpg

EUでは金融取引税導入に向けて動きが活発になっているようです。

国際連帯税を推進する市民の会(ASIST)のウェブサイトでは詳しい情報が提供されていて勉強になります。

2012年3月二つの欧州財務大臣会合と金融取引税を巡る動向(国際連帯税を推進する市民の会)

 + + + + +

この間ずっと考えてきて、時間がないので情報やデータのまとめが出来ていませんが、金融取引税ってむかし日本で導入されていたという有価証券取引税&取引所税と同じじゃないの、と。

・欧州委員会の提案
 株・債券取引:0.1%
 デリバティブ取引:0.01%

・日本の有価証券取引税の税率
 株券等:証券会社0.12%、投資家0.30%*
     *1996年以降0.21%に引き下げ
 転換社債等:同0.06%、同0.16%
 公社債券等:同0.01%、同0.03%
・日本の取引所税の税率
 先物:0.001%
 オプション取引:0.01%

・・・ね?

日本では有価証券取引税は1954年から、取引所税は1950年から導入されており、どちらも1999年4月1日をもって廃止になりました。

税額は、有価証券取引税は1988年の約2兆1000億円、取引所税は1987年の約466億円と、バブルのときに最高額を記録し、累計で有価証券取引税が13兆7500億円、取引所税が7300億。

(参考)国税局 長期時系列データ

これを復活させる、というのでいいんじゃない?と思うんだけど。取引所税の対称をデリバディブ取引全般に広げるという改善なども必要でしょうが。

航空税をはじめいろんな税金が、かつての日本でもありました。上に紹介した国税局の長期時系列データの「その他」をクリックするとエクセルファイルが開きます。旧税関係のところには「通行税」(まさにロビンフッド税です)とか、入場税、航空機税、トランプ類税、そして富裕税もあります。面白いですね。

これらに比べて、通貨取引そのものに課税するというトービン税のアイデアはやっぱりたいしたものだ、と思います。世界を破壊する元凶のひとつである無政府的な通貨取引全体に対して課税し、そしてこれまでの主要な被害の対象である南の国々の人々のエンパワーメントとして活用するのですから。

しかし今般の金融危機には間に合いませんでした。そして今般の金融危機を通じて、トービン税などの規制対策だけでなく、「大きすぎてつぶせない」私的金融機関というシステムそのものを作り変えなければ、今後の経済危機はさらに大規模かつグローバルなものになるのではないか、と思います。

 + + + + +

・・・ということで(?)本題。

金融取引税にまつわる神話のベールを引っ剥がすためにでしょうか、「Financial Transaction Tax:Myth – Busting」というレポートがattacオーストリアのサイトに掲載されています。2012年3月に発表されたもののようです。「金融取引税:神話の崩壊」とでも訳せばいいのでしょうかね。

Financial Transaction Tax:Myth – Busting(2012年3月、英語、PDFファイル)

レポートは、たとえば「金融取引税はグローバルに導入されなければならない」とか「簡単に租税回避されて効果がない」とか「費用は最終消費者が負担することになる」とか「いや年金受給者が負担することになる」とか、金融取引税にまつわる「12の神話」についての「ウソとマコト」が述べられています。

これについてはattacフランス作成の「金融取引税:よくある質問とそれに対する回答」(日本語)にほとんど書かれてあることではないかと思うのですが、もう少し最近の状況に引き寄せて執筆されているのかもしれません。

英語が読めないのでなんともいえませんが、そんな僕でも分かるように「12の神話」のレポートの9ページ目には、金融取引税の導入状況が世界地図で示されています。ブルーがかつて金融取引税が導入されていた国、グリーンが現在導入されている国で税収10億ドル未満、オレンジが税収10億ドル以上の国です。

日本もブルーで塗られています。 1980年代で120億ドルの税収、税率は株式0.1〜0.3%、社債0.08〜0.16%、1999年まで導入されていた、とあります。税率については先に紹介した有価証券取引税の数字と大体おなじ(あたりまえですね)。取引所税については触れられていないようです。

 + + + + +

もうひとつ気になっていることは、EU委員会の金融取引税がひどい緊縮財政(=労働者収奪)と平行して提起されていることです。

サルコジ提案の金融取引税の問題については、いくつかの声明を翻訳してもらって、そのでたらめが明らかにされています。

内容は貧弱〜サルコジの金融取引税に関するATTACオーストリアのコメント(日本語)
フランス式トービン税:下劣なハッタリ(日本語)

そしてEU委員会による金融取引税についても同じようにatttcオーストリアやattacドイツなどは、EUの財政協定が新自由主義そのものであり受け入れ難く、金融取引税の導入と引き換えに新財政協定を承認すべきではない、と批判しています。

EUの財政協定は社会的権利と民主主義の原則を破壊する:attacオーストリア3月19日(ドイツ語)
ドイツ社民党と緑の党は金融取引税の導入の引き換えに新財政協定を受け入れるべきではない(ドイツ語)

ドイツのショイブレ財務相が欧州財務大臣会合で金融取引税の段階導入を提案したことにについては「議論を進める契機となった」と評価するものの、引き換えに新自由主義の新財政案を受け入れることには賛成できない、という真っ当な主張です。

アタックフランスは、サルコジ提案の金融取引税が、世界の貧困を削減することには使われず財政再建のためだけに徴収されるものであり、ましてや金融市場を規制することなどはできない、と批判している(ようです)。

「歯車に砂粒」ではなく「大海に砂粒」:サルコジ式トービン税(フランス語)

紹介:竪川河川敷公園で何が起こっているの?―江東区の嘘に反論します!

わかりやすいので、紹介します。ぜひリンク先の記事をお読みください。

竪川河川敷公園で何が起こっているの?―江東区の嘘に反論します!

江東区は、強制的な立ち退き政策をすぐに中断し、竪川河川敷公園をすべての人に開放してください。

打つ手なし〜日銀の更なる金融緩和

jb.jpg


日銀が更なる金融緩和を打ち出した。

「中長期的な物価安定の目途」を、消費者物価の前年度比上昇率の1%とし、そうなるまで金融緩和を継続する、というものだ。

こまかく説明するとあれこれあるが、日銀の白川総裁は記者会見で、2012年末まで、毎月3.3兆円、年間39.6兆円の長期国債を買い入れることになると述べた。

金融緩和の強化について(2012年2月14日)
「中長期的な物価安定の目途」について(2012年2月14日)
記者会見(2012年2月14日)

記者会見では、毎月3.3兆円を買い入れるということは国債の新規発行ないし純発行額に対してどれくらいのウェイトになるのか、という質問が出たが、白川総裁は、その他の質問には丁寧に答えるのに、その質問には「非常に難し問いだと思います」と明確には答えなかった。

2月8日の日経新聞によると、財務省は2012年度の入札による国債の市中発行額を過去最高の149兆7000億円としている。つまり単純計算すると、39.6兆円÷149.7兆円=26.4%、つまり四分の一超を、日銀が引き受けるという計算になる。

べらぼうな額である。

昨年末には日銀が保有する国債は約90兆円に達し、日本国債の発行残高の10%を占めた、08年9月のリーマン・ショック前に比べると3割増加した計算になる。

日銀の白川総裁は、財政ファイナンスを支える(=政府予算の不足分を補う)ものではなく、あくまで物価の安定を目指した政策であるとしているが、説得力はない。事実上の金融による財政のファイナンスといえる。

政府は「緩やかに2%程度の上昇を目指す」としており、今回の日銀の決定においても「消費者物価の前年比上昇率で2%以下のプラスの領域にあると判断しており、当面は1%を目途とする」と、検討幅の上限を2%と明示している。

これに対して2月15日付東京新聞の社説は「1%では低すぎる!」「2%を目指すべきだ」と批判している。

「『1%』という数字が低すぎる。FRBの目標は2%、ユーロ圏の欧州中央銀行(ECB)は2%未満でその近傍、英国も2%である。なぜかといえば、1%では0%に限りなく近づく可能性が高くなってしまうからだ。それではデフレを脱却できない。日銀も2%を目指すべきだ。」

インフレ目標 政府の関与を明確に(東京新聞2012/2/15)

「貨幣現象であるデフレは金融政策の失敗が最も主要な原因だ」と日銀批判もけたたましい。

現在の政策の延長で2%のインフレを実現しようとするには、さらなる金融緩和が求められる。国債の追加買い入れ、債券やリスク資産の買い入れなどになるだろう。

しかし、それはさらなる混迷への道に他ならないことは言うまでもない。

ひとつには白川総裁も記者会見で語っているように、政府の2%目標というのは、昨年末に閣議決定された「日本再生の基本戦略」における成長戦略等の着実な実施により「我が国の構造転換を進め、日本再生をさらに力強く進めていく」ことを織り込んだものである。

日本再生の基本戦略について(2011年12月24日閣議決定)

このような経済政策を前提とした2%インフレ目標を支持することはできない。

 + + + + +

もうひとつには、そもそもデフレは金融政策の失敗が原因ではないということにある。

現在のデフレは、国債発行や中央銀行のマネー供給で、資本主義に固有な過剰生産恐慌の発生をずっとずっとずーっと引き伸ばしてきたことにその原因がある。

マネーが大量に供給されれば物価が上がる、というのが世の常だが、現在中央銀行から供給され続けるマネーは生産過程(簡単に言えば「ものづくり」)ではなく、金融市場にながれているだけなので、賃金は上がらず、適度なインフレを導かない。

値上がりするのは、行く当てもなく金融市場をぐるぐると回っている巨額のマネーによって「儲かる!」ターゲットにされた投機対象だけである。2008年からつづく資源・食糧の高騰の原因だ。

過剰生産は解消しておらず、資本主義に固有の長期的な利潤率の低下などから、ものづくりにマネーを流し込む誘引が起きない。従来銀行は融資先の企業が稼いだ剰余価値の一部を利子として受け取るのだが、競争の激化、機械化の進展などで、利潤率の低下が甚だしく、融資によってはほとんど利益がでないことから、利益の確保できる国債や金融資産に融資するようになっている。産業資本の金融化も影響しているだろう。

儲からなくても、あるいは儲けがそんなのなくても、社会的に必要な仕事は沢山あるので、そちらにお金を回して雇用を増やしたりすることはできないのかとも思うのだが、それができたら資本主義じゃなくなる。

転載:400字でお知らせする竪川のあらすじと現状

わかりやすいので、勝手に転載させてもらいました。転載元の山谷ブログにもたくさん情報がありますので、ぜひご覧ください。

江東区は、野宿者を追い出す口実のためだけに封鎖した竪川河川敷公園のフェンスを撤去してください。工事を強行するまでは何の問題もありませんでした。混乱の元凶は、不必要な工事の強行にあります。竪川のみんなが納得の行く形で話し合いを継続してください。

以下、転載デス

竪川のあらすじと現状を400字でお知らせします。

●江東区水辺と緑の課が「野宿者排除はしない。強制的な手段はとらない。話し合いでやっていく。」との約束のもと公園リニューアル工事着工(2009年)。
●しかし、約束は次々と反故にされ、恫喝による移転の強制、さらには役所自らが用意した仮移転地に対して工事の支障を理由に行政代執行手続きに至る(昨年年末より手続き開始)。
●仲間たちは追い出しを食い止めるため、代執行を避ける形で、工事完了部分に移転(1月21日)。江東区はこれに対して「区民の不安」などのデマを用い公園封鎖を行い(1月27日)、地域住民との分断を図り、さらなる強制排除を狙っている。
●また、代執行対象地には高齢で体が悪く移転に時間がかかる仲間の小屋が1軒残っている。江東区はその事情をよく知りながら、その一軒に対して行政代執行令書を発した。実施日は2月6日〜10日。15年もここに暮らし、仲間や地域の人々がそっと支えてきた一人の野宿者の生が危機にさらされている。

その他の情報はこちらから

「強制的に追い出しをしなければならない理由」なんて全然ないじゃない

1月10日、区のホームページから質問をして、回答をお願いしました。

 + + + + + +

竪川河川敷公園での人権侵害について(質問)

先日、区内の小中学校に通う子どもたちといっしょに竪川河川敷公園で暮らしているみなさんの所を訪ねてみました。吹きすさぶ寒風のなか一日わずかな稼ぎにしかならない仕事でなんとかしのいでいる野宿の皆さんの意向が尊重されない強制的な解決方法を役所がすすめていることに、子どもたちも驚いています。「大変な人を助けるのが役所の仕事じゃないの?」という子どもらの素直な感情に反した、人権侵害の伴った追い出しをどうしても行わなければならない理由を教えてください。わたしには人権侵害をしてまで工事を進めなければならない理由がどうしてもわかりません。よろしくおねがいします。

 + + + + + +


先日ポストに返事が郵送で届いていました。

何度も読み直したのですが、質問した「人権侵害をしてまで工事を進めなければならない理由」がぜんぜん分かりませんでした。

「生活相談や入居支援等をしている」とわざわざ書いてあると言うことは、基本的人権を侵害をしているが、それを補う対応はとっている、とも読めます。

だとすれば、どうしても工事をやらないといけない理由がないのに、基本的人権を侵害する、けどそれを補う対応はしている、というのは、まちがった論理構成だとおもいます。頭の使い方、お金の使い方、権力の使い方、ぜんぶ間違っています。

一方的に代執行をする、というひどい事態が進んでいるようなので、また質問してみよう。

竪川のみなさんも、降雪後の寒い中でがんばっているようです。
ぜひ注目してください。→ 山谷ブログ

以下、頂いた回答を紹介します。

 + + + + + +

  23江土水第3298号
  平成24年 1月25日

      水辺と緑の課長
         荒木猛男

竪川河川敷公園での人権侵害について(回答)

 区政に対するご意見ありがとうございます。
 先にいただきましたご意見については、下記の通り回答いたします。

    記

 本区では、許可なく区立公園内に工作物等を設置して公園を占用することは、公園の適正利用を妨げるものとして、都市公園法並びに江東区立都市公園条例に基づき禁止しております。

 表題に記された区立竪川河川敷公園においても、許可なく工作物等の物件を設置し公園を占用している所有者(野宿者)の方へ、今まで再三にわたり自主的な撤去の勧告を行うとともに、これらの工作物等に起居を余儀なくされている事情を鑑み、「ホームレスの自立の支援等に関する特別措置法」を踏まえ、生活の相談、自立のための施設入所の相談、住宅への入居の支援等を積極的かつ継続的に行ってまいりました。しかしながら現在も自主的な撤去がなされておりません。

 また、当公園は平成21年度より大規模改修工事が進められており、この状況が改善されなければ、工事に多大な支障が生じ、ひいては公共の場である公園の機能が著しく棄損してしまう恐れが大きくなっております。

 以上のことから、都市公園法に基づき自主的に撤去を行っていただく除却命令の発令は、止むを得ない適法なものであると考えております。

 なお、引き続き所有者(野宿者)の皆様へは、自立支援施設入所の相談、住宅への入居支援等、できる限りの支援をしてまいりますので、ご理解のほど、よろしくお願い申し上げます。

江東区土木部水辺と緑の課計画調整担当
電話 3647−9426

野宿者の強制立ち退きは人権侵害

1%の富裕層にたいする99%の人々の異議申し立てが世界で注目されています。日本ではかねてからの失業・貧困に、世界経済危機そして東日本大震災と原発事故が追い討ちをかけています。江東区でも大変な状況にある人々への冷たい区政が問題になっています。

1月22日、江東区竪川河川敷公園での野宿者追い出しを許さないデモがありました。ぜひみなさんに注目してもらいたいと思います。

以下、山谷ブログなどからのリンク紹介です。

デモの前日に行われたテント移設作業とそれに対する区職員および警察・公安によるとんでもない嫌がらせについても報告されていますのでぜひご覧ください。

1/22デモ&前日の報告

代執行がかけられている場所から、自主的にテントを一部移設して、区役所による暴力的な追い出しを回避し、人権に配慮した対策をとるようにこれから丁寧に区役所と話し合おうとした矢先の翌日1月23日、区役所は「強制的な排除はしない」という約束を自ら破るひどい対応にでました。

1/23翌日の江東区の不誠実で強権的な対応

このようなひどい区の対応が、昨年末に同じ江東区内の近隣での少年らによる野宿者襲撃事件を誘発させているという深刻な事態に、山崎区長、管理職、職員の方々はしっかりと認識し、反省する必要があると思います。人命がかかっているのです。

襲撃事件についての質問状
襲撃事件についての区との話し合い

強制立ち退きは、憲法や国連人権既約に定められたすべての人権の基礎である「居住の権利」の侵害です。

「国連社会権規約員会の『一般的意見4号』では,『居住の権利』を『安全に,かつ平和に,かつ尊厳をもって住む権利』と定義している。この定義は,『居住の権利』が『すべての人権の基礎であり,居住の権利抜きには他のあらゆる人権は成り立たない』ことを意味しよう。安定した居住は,人間が生命・健康・安全を維持し,文化的な生活をおくることを可能にし,社会・経済生活を自由におくるため不可欠な存在の基盤である。したがって,すべての人々は,まずもって居住の自由(自由権規約12条1項,日本国憲法22条1項)を有する。この点から,個人が国家によりむやみに個人の居住環境を損なわれない権利,すなわち『強制立退きを受けない自由』が導き出されよう。」(「『居住の権利』に関する憲法学的考察」、内藤光博)

「居住の権利」に関する憲法学的考察(PDFファイル)
国連人権委員会の強制立ち退きに関する決議

上記の論部でも紹介されていますが「住居からの立退きが認められるには,『やむにやまれぬ政府利益』が存在することが政府により証明され」なければなりません。そんな「政府利益」は竪川河川敷公園にはありません。

区の職員でつくる江東区職員労働組合のみなさんは、はたらく人々の権利だけでなく、ひろく平和問題や貧困問題、そしてこの間では放射能問題にも取り組んでいると思いますが、いままさに職場内で続けられているこのようなひどい人権侵害にも同じように関心を持ってもらいたいと思います。人権侵害の職務させないように当局の人権推進課や水辺と緑の課、そして山崎区長に申し入れるとともに、人権侵害および同じはたらく人たちを抑圧するような業務に携わることはできない旨の主張を組合内外にむけて明らかにする必要があるのではないでしょうか。


山谷ブログでも訴えていますが、今後とも沢山の方の注目や支援、区役所への抗議や要請などが大切になると思います。

【抗議・要請・質問先】
 江東区水辺と緑の課
  電話:03-3647-2089 FAX:03-3647-9287
  メール(江東区のホームページから送信)
 江東区長
  FAX:03-3647-4133
  メール(江東区のホームページから送信)

以下に記載されている「これまでの経緯」をご覧になってください。

これまでの経緯 
追い出し口実に使われている「一年間無料アパート」の実態
 
とにかく、大変な思いをしながら日々の生活や労働をつづけている竪川河川敷公園の野宿の仲間を、一方的なやり方で寒空の下に追い出すような区政はおかしいと思います。江東区はまずなによりも「強制立ち退き」のための手続きを中止すべきです。「強制立ち退き」という刃物を突きつけられながらでは話し合いなどできるわけはありません。

電力値上げと原発再稼動を要求する銀行

nuclearbanks.jpg
原発に融資する金融機関を告発するNuclear Banks No Thanksのロゴ

東京電力が自由化部門の値上げを発表しました。自由化部門の対象は大口契約の顧客。社会的な必要ではなく売るためだけに製造される自動車に象徴される大量生産大量浪費を支えてきた仕組みのひとつです。もともと家庭などの電力料金よりも安く供給されてきた部分の料金をコストどおりに支払ってもらうという、危機の時には当たり前のことだとおもいます。むしろ生活や公共サービスを維持するため以上の電力消費は、環境コストを考えると使えば使うほど値段は高く設定するべきだとおもいます。この流れのまま、家庭部門の電力料金の引き上げ云々することにはもちろん反対です。

さて本題。

この料金引き上げですが、じつは3メガバンクなどの要請に応えるものなのです。東電は、昨年春に3メガバンクをはじめとする金融機関から2兆円規模の緊急融資を受けましたが、現在、またまた運転資金として1兆円規模の融資を申請する予定であり、融資条件として経営安定=「電気料金の引き上げ」と「原発再稼動」の二つが銀行から要求されているのです。

2011年6月末現在、東電が金融機関から借り入れている合計は約4兆円、そのうちの半分、2兆円が三井住友銀、みずほコーポ銀、三菱東京UFJ銀のいわゆる3メガバンクでしめられています。なかでもメインバンクの三井住友銀行は1兆円近くの融資を行っています。

東電はさっさと倒産させて、発電部門も送電部門もすべて国有化、電気は公共サービスと位置づけてる、原発と経営陣はさようなら、電力供給に必要な職員は公務員として、賠償、廃炉などに膨大な人員や費用が必要になりますが、それこそ「ネバーギブアップ」でやり遂げることが必要だと思います。金融機関は巨額の融資で原発再稼動を支援しているのです。

問題点が多数指摘されているストレステストも再稼動に向けた第一歩。

「ストレステスト」と聞くと、昨年10月に破綻したベルギー・フランス系大手銀行のデクシアを思い出します。デクシアは散々金融投機で儲けた挙句、リーマンショック後の2008年9月に一度経営危機で多額の公的資金で救済されていました。昨年7月のストレステストの結果「自己資本比率1位!」と豪語していたデクシアですが、それがあっという間の破綻。もちろんそのツケは緊縮財政という形で人々に押し付けられます。

原発のストレステストの欺瞞性は即命に関わるのでそれよりもひどいですが、どちらも金融機関が関係したデタラメテストであることには違いありません。


(参考)
原発マフィアを支えつづける金融システム(2011年4月6日)
東電の債権放棄で吼える金貸したちの論理(2011年5月18日)
日銀から発せられる「原発再稼動」の声(2011年6月24日)

以下、1月10日付の日経新聞の記事です。

 + + + + +

東電追加融資、値上げ・原発再開が条件
金融機関、4月にも実施で調整入り
日本経済新聞 2012/1/10朝刊



金融機関別の東京電力向け融資資産
 2011年6月末時点
3メガ銀行 合計2兆383億円
 三井住友銀 9,345億円
 みずほコーポ銀 6,768億円
 三菱東京UFJ銀 4,270億円
政策投資銀行 4,545億円
信託銀行 合計6,467億円
 三菱UFJ信託 2,335億円
 中央三井信託 1,856億円
 住友信託 1,757億円
 みずほ信託 619億円
生命保険 合計3,832億円
 日本生命 1,545億円
 第一生命 1,277億円
 明治安田生命 554億円
 住友生命 329億円
 三井生命 68億円
 富国生命 59億円
信金中金 345億円
その他 3,659億円
借入金合計 3兆9,231億円

三井住友銀行など主要金融機関は、東京電力に対して昨年春の2兆円規模の緊急融資に続き1兆円規模の追加融資を4月にも実施する方向で調整に入る。融資の前提は東電の財務基盤の安定で、電力値上げや原子力発電所の再稼働は欠かせない。政府の原発政策も密接に関係するだけに追加融資には曲折も予想される。

政府は福島第1原発の廃炉などの費用に充てるため、1兆円規模の公的資金を東電に資本注入したうえで、運転資金として民間金融機関から1兆円規模を調達する計画を示した。これを受け、3メガ銀行は今週、追加融資に向けた前提条件を詰めるため具体的な協議に入る。東電の資金調達計画を精査し、追加融資が妥当かどうかを判断する。
主要金融機関が追加融資の前提条件として注視しているのは電力の値上げと原発の2年後の再稼動。これらは追加融資に不可欠とみており、確実な実行を東電や政府に求める方針だ。

東電と賠償機構が示した資金計画案には、電力料金を最大で10%値上げする方針を盛った。すでに東電は4月から企業向けに20%前後の値上げを表明したが、燃料費が高騰するなかで、実施できなければ早期の収益改善は難しい。ただ、企業や家計に影響の大きい電力値上げは政府・与党や産業界で賛否の分かれる問題だけに、主要金融機関は値上げの成否を見極める。

昨年3月から止めている原発の再稼動も追加融資には不可欠な条件。東電と賠償機構は2年後をメドに停止中の柏崎刈羽原発を再稼動させる方針を主要金融機関に示した。原発を再稼動できなければ、コストの高い火力発電などに依存せざるを得ず、それだけ東電の収益改善は遠のく。2年後に原発を再稼動できるかは政府の判断に依存するだけに、主要金融機関は再稼動に向けて政府に働きかけを強める方針だ。

主要金融機関が追加融資するには、既存の東電向け融資を「正常債権」に査定する必要がある。不良債権に査定することになる債権放棄や金利減免などの金融支援は実施しない方針。三井住友フィナンシャルグループの宮田孝一社長は「東電を正常な融資先と認識できる」ことも追加融資の条件に挙げている。

ひどい!竪川河川敷公園での野宿の仲間への追い出し迫る

江東区・竪川河川敷公園での野宿の仲間への追い出しが迫っています。

正月2日に行われた餅つき大会では、厳しい状況にもかかわらず参加したみんなに元気で暖かいメッセージを送ってくれた皆さん。追い出しを進める区の対応を見てか、少年らによる襲撃事件も起こり、ことは重大な局面を迎えています。人権と人命に関わる事態になっています。公園整備は人権侵害をしてまで進めなければならないものではないはずです!

1月10日に、区に対してこんなメッセージ送って見ました。要回答にもかかわらずいまだ返事が来ませんが。

+++++

竪川河川敷公園での人権侵害について

先日、区内の小中学校に通う子どもたちといっしょに竪川河川敷公園で暮らしているみなさんの所を訪ねてみました。吹きすさぶ寒風のなか一日わずかな稼ぎにしかならない仕事でなんとかしのいでいる野宿の皆さんの意向が尊重されない強制的な解決方法を役所がすすめていることに、子どもたちも驚いています。「大変な人を助けるのが役所の仕事じゃないの?」という子どもらの素直な感情に反した、人権侵害の伴った追い出しをどうしても行わなければならない理由を教えてください。わたしには人権侵害をしてまで工事を進めなければならない理由がどうしてもわかりません。よろしくおねがいします。

+++++

1月22日(日)には亀戸でのデモも予定されています。

以下、山谷ブログより転載です。山谷ブログにはこのほか沢山の情報が載っています。野宿をしている仲間が区に提出した弁明書やメッセージなど情報があります。


本日1月12日竪川河川敷公園に除却命令
2012/01/13 02:21

12月22日に「弁明機会付与通知」が出され、行政代執行による強制排除の危機にさらされている竪川河川敷公園ですが、1月5日に提出した弁明書や、多くの皆様からの抗議の声を無視するかのように、本日、除却命令が出されました。除却期限は1月18日午後5時までとされています。江東区は行政代執行へ向け、さらに一歩コマを進めたことになります。

野宿の仲間たちを厳寒の路上に叩き出し、人々が生きる手段を強制的に奪う行政代執行をさせないために、多くの皆様の力を結集してください。以下お願いです。

(1)野宿者強制排除と襲撃を許さない江東デモにご参集ください。
●1月22日(日)11時〜
●江東区文泉公園 集合(亀戸駅徒歩5分、江東区亀戸2丁目4−13)
http://g.co/maps/z2qy8
●集会後、亀戸一周デモを行います。

(2)江東区へ抗議の声を寄せて下さい。
【江東区水辺と緑の課】
電話:03-3647-2089
FAX:03-3647-9287
メール(江東区のホームページから送信)

【江東区長】
FAX:03-3647-4133
メール(江東区のホームページから送信)

●これまでの経緯や詳細については以下を参照して下さい。
・これまでの経緯
http://san-ya.at.webry.info/201112/article_14.html
http://san-ya.at.webry.info/201010/article_9.html
http://san-ya.at.webry.info/201007/article_7.html

・現地の様子
http://san-ya.at.webry.info/201111/article_19.html

・江東区が提示してきた支援策の実態
http://san-ya.at.webry.info/201201/article_9.html

よろしくお願いいたします。

<連絡先>
台東区日本堤1ー25ー11 山谷労働者福祉会館
電話:03ー3876ー7073(FAX兼)
メール: san-ya@sanpal.co.jp

FC2Ad

相続 FC2ブログ